「前にキスを釣りに行っけどあまり釣れなかった…」
「キスが釣れるシーズンはいつなのか?」
「家族みんなで釣りに行きたいけど何を揃えればいいのかわからない」
このように思ったことはないでしょうか。
本記事では、キスはいつから釣れるのか?
どんなポイントが釣れてどんな仕掛けが良いのかを紹介します。
ぜひ、本記事を参考にしてキス釣りマスターになりましょう。
キスの生態
シロギス(以下「キス」という)は、スズキ目キス科で北海道の一部を除き、日本の全沿岸に生息しています。また、国外では朝鮮半島や中国、台湾やフィリピンなどにも生息しています。
「砂浜の女王」とも呼ばれていて、海水温が上がる春から夏にかけて、水深1m〜15mまでよってくるので、岸から釣りをしても十分に狙えます。
キスは砂地を好む底生物です。また、河口付近やデコボコした地形、岩場や水草などが生えているなど、地形の変化がある場所に生息しています。
エサを求めて泳ぎ回るのも特徴的で、群れをなして集団で移動します。1匹釣れたらその近くにキスがいる可能性が高いので釣れたポイントを覚えておきましょう。
キスが釣れる時期
キスは海水温が下がる冬を除けば、ほぼ一年中狙える人気の魚です。
ただし、季節ごとに釣れるサイズや好むポイントが変化するため、同じキス釣りでも春夏秋冬で違った魅力を楽しめます。
各季節の特徴や効果的な釣り方、狙い目のポイントを詳しく解説します。
春(3月〜5月)
海水温が上昇するとともに、深場にいたキスが沿岸に接岸してくるため、キス釣りが開幕を迎える時期です。
完全には接岸していないため100mほど遠投して狙うのが基本となります。
キスの群れはまだ小型で、数は出にくいものの、良型に出会えるチャンスがある季節です。
夏(6月〜8月)
キス釣りのハイシーズン開幕です。産卵のために大群で接岸するため、ファミリーフィッシングや初心者でも比較的簡単に数釣りが楽しめます。
6月ごろは産卵するために活発に捕食を行います。岸から30m〜60mほどを群れで行動しているので、一度釣れると連続で釣れる確率が高くなります。
7月〜8月になると水深1m以下の浅瀬でもキスを見ることができます。
ちょい投げで数釣りができるので、夏に挑戦するのがおすすめです。
秋(9月〜11月)
夏に比べて良型のキスが狙えるのが特徴です。
9月以降は水温の低下に伴い、群れはやや分散し、浅瀬から水深5m〜15mほどの深い砂地へ移動します。
そのため、岸からの遠投が基本となります。また、船から狙うこともセオリーです。
一年の中で最も大きく中には30㎝を超える大型も釣れるので、中級者やベテランの方に特に人気のある季節です。
冬(12月〜2月)
キスは深場に移動するため、岸からのキス釣りはオフシーズンとなります。
狙うとした船釣りが中心となります。ポイントは水深が20m〜40mで砂地の海底やカケアガリとなります。
活性が低いため、天候や水温に左右されやすく、厳しい季節です。しかし、釣れればサイズが大きいため、数より質を楽しむことができるのが冬の魅力です。
季節 | 特徴 | 狙うポイント |
春(3〜5月) | 深場から沿岸へ接岸、良型が狙える | 水深10〜20mの砂地・カケアガリ |
夏(6〜8月) | 産卵期で浅場に大群、数釣り最盛期 | 砂浜の波打ち際・堤防先端・浅場砂地 |
秋(9〜11月) | 群れが分散、数は減るが良型増える | 水深5〜15mのやや深い砂地・船道 |
冬(12〜2月) | 深場に移動、船釣り中心で大型狙い。水深20〜40mの砂地・深場のカケアガリ | 深場に移動、船釣り中心で大型狙い。水深20〜40mの砂地・深場のカケアガリ |
キス釣りに使う道具・仕掛け
手軽にできるちょい投げ釣りに必要な道具や仕掛け、エサの紹介をします。
今ではリールやロッド、仕掛けがセットになっている初心者セットもありますが、ここでは、少し本格的にちょい投げを楽しみたい方に向けて紹介します。
どんな道具が良いのかわからない方は参考にしてください。
竿(ロッド)
キス釣りで使う竿は主に2つに分られています。近距離を狙うためのちょい投げ用と遠距離を狙うものです。
夏のハイシーズンで浅場にくるキスはちょい投げで釣れるので、8ft〜9ft (2.4m〜2.7m)のエギングロッドやシーバスロッドで簡単に釣れます。
セットの竿よりも投げやすく、アタリも明確にわかります。
一方で、本格的な投げ釣りを考えている方は、15号から30号程度のオモリを扱える投げ釣り専用の竿がおすすめ。
リール
ちょい投げ用であれば、2500番〜4000番が一番使いやすいのでおすすめ。本格的な遠投であれば、投げ釣り専用のスピニングリールを使用しましょう。
また、「竿が短いのにリールが大きい」「竿が長いのにリールが小さい」といったバランスが取れていない場合、トラブルになる可能性があります。
ちょい投げ用のリールはバランスの取れたものを選びましょう。
糸(ライン)
ちょい投げ用の場合、ナイロンラインで3号〜5号、PEラインで1号〜2号が標準です。中にはPEラインの0.6号を使う方もいますが、投げる時に糸が切れてしまう可能性が高くなるので、1号前後をおすすめします。
本格的な投げ釣りの場合、PEライン0.6号〜1号を使用します。
ポイント
ラインが細くなればなるほど、空気抵抗がなくなり、飛距離がアップする。
しかし、糸が細い分切れる確率が高くなる。
仕掛け
ちょい投げの場合、オモリは天秤かL型天秤の10号〜20号、仕掛けは市販のちょい投げ仕掛けセットなどがおすすめです。
また、初心者の方や釣りに慣れていない方向けに、ちょい投げ用仕掛けの一式セットなども販売しています。
仕掛けの長さは長すぎると扱いにくいので、全長が1m未満で、針の数が2個〜3個のものを使うようにしましょう。
本格的な投げ釣りの場合、オモリが15号〜30号、針の数が5個〜10個ついているものを使い、連掛けを狙いましょう。
エサ
ジャリメ(石ゴカイ)かアオイソメがよく使われるエサです。
キスは口が小さく、捕食する際は吸い込んで食べる習性があります。
細長い形状で吸い込みやすいので、迷った時はこの二種類を選べば間違いありません。
また、アオイソメは石ゴカイに比べ、太くアピール力が高いので、大型のキスを狙うのに効果を発揮します。
ライフジャケット
忘れてはいけないのがライフジャケット。
万が一、海に転落した際、着用していない場合、約半数の55%の方が命を落としています。
着用している場合、約79%の方が助かっています。
釣りに集中していたり、釣りの準備をしていて、お子様から目を離す場面が多く、釣り場は危険と隣り合わせということを覚えておきましょう。

キスが釣れるポイント
サーフや海底が砂地になっている場所がポイント。
キス釣りで釣果を伸ばすコツは、カケアガリなどの「地形変化」があるポイント。何もない「平らな地形」よりも、何かしらの「地形変化」がある場所にキスは集まります。
また、砂地の中に「海藻」や「魚礁」があるポイントも大型が潜んでいる可能性があります。根掛かりに注意しながら、丁寧に探ると、良型キスに出会えるかもしれません。
キスが釣れる時間帯
釣果を上げるためには「時間帯」も大切ですが「潮の上げ下げ」も重要です。
魚の活性が最も上がるのが、朝と夕方の薄暗い時間で、「マズメ」と呼ばれる時間帯です。
この時間帯はプランクトンの活性が上がり、そのプランクトンを捕食する小魚なども活発に活動する時間です。
キスもこの時間になると、エサを探し始めます。「マズメ」の時間から日中にかけて釣りを計画することが釣果アップする近道です。
もう一つ重要なのが「潮の上げ下げ」です。潮が止まっていると、魚の食い気がなくなり、アタリがピタリと止まってしまいます。その逆で、潮が動きすぎている場合でも、エサを喰わなくなります。
潮が動き出すタイミングで活性が上がり、その瞬間だけ、一気に釣れることもあります。
「潮の上げ下げ」を確認するには「潮見表」を確認してみましょう。
一番釣れる時間帯は「マズメ」。さらに「潮の上げ下げ」も合わさると、釣果アップにつながるので、覚えておきましょう。
まとめ
夏のシーズンが一番釣りやすく、初心者や家族でも楽しめるキス釣り。
地形の変化や釣れるポイントがわかれば、自分だけ爆釣なんてこともあります。
本記事を参考にしていただき、安心で安全なキス釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。