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【アコウダイはどうやって釣る?】釣り方や仕掛けを徹底解説

「アコウダイを釣りに行ったけどなかなか釣れない…」

「アコウダイってどんな魚?」

「アコウダイの仕掛けやエサはどんなのがいいの?」

そんな疑問を持ったことはないでしょうか?

本記事では、「アコウダイ」の特徴や釣り方、仕掛けなどを紹介します。

ぜひ、参考にして深海釣りに挑戦してみてください。

アコウダイの特徴

アコウダイは水深200〜600mほどの深海に生息している赤い体が特徴的な魚です。

成長すると50㎝以上になり、大きいものでは65㎝を超える個体もいます。

大きい目を持ち、深海での暮らしに適応した姿が印象的です。

味や食感は人により好き嫌いが分かれるのも特徴の一つです。

白身で上品な味わいなので、煮付けや塩焼き、鍋料理など幅広い料理に合います。

高級魚ですがなかなか市場に出回らないので、「深海の王様」と呼ばれています。

アコウダイ
トウジン

アコウダイを釣るための仕掛け

アコウダイは水深200〜600mの深場を狙うため、仕掛けも特別です。

基本は「胴突き仕掛け」と呼ばれるもので、いくつかの針をつけ、重たいオモリで海底まで沈めます。

エサにはカツオやサバ、イカなどを使い、アコウダイを狙います。

アコウダイ用タックル

竿(ロッド)

深海でかなり重たいオモリを使うため、専用のロッドが必要です。

仕掛けには500号(1.8kg)以上のオモリを使うこともあるので、強靭なパワーと耐久性を持つ「深海専用ロッド」が基本です。

長さは2m前後が扱いやすく、しなやかさと名張がある竿なら、大型のアコウダイが掛かっても安心してやり取りできます。

長さ
2m前後がおすすめです。短すぎると仕掛けの扱いが難しく、長すぎると操作が重くなるため、2m前後がもっともバランスが良い長さです。
硬さ・パワー
アコウダイは水深200〜600mの深場で狙うため、500〜800号(約1.8〜3kg)のオモリを背負える強い竿が必要です。硬さが足りないとオモリの重さに耐えられず、釣りが成立しません。もバランスが良い長さです。
調子(曲がり方)
深海ロッドは先調子よりも「胴調子〜中調子」のものが扱いやすいです。大型魚が掛かっても竿全体で受け止めるため、ライン切れやバラシを防いでくれます。

リール

水深200〜600m以上の深海から仕掛けを回収するため、電動リールが欠かせません。

オモリだけでも500〜800号(1.8〜3kg)と非常に重く、深海からオモリと魚を同時に引き上げる強靭のパワーが必要です。

そのため、PEライン8号以上を1200m以上負ける大型リールを選ぶと安心。

潮の流れが早い場合、800m以上ラインが出る場合があるので800〜1200mほど巻けるリールを選びましょう。

また、最大巻き上げ力は30kg以上のモデルを使うと巻き上げもスムーズです。

巻き上げ力と耐久性に優れた深海専用リールを選ぶことで、安心してアコクダイ釣りを楽しむことができます。

アコウダイ用リール

糸(ライン)

深海から重いオモリと魚を引き上げるために非常に強度の高いラインが必要です。

基本的にはPE12号を1000m用意するのが安心です。

水深200〜600m狙う際、仕掛けの重さや高切れのリスクを考えると。余裕を持った長さと太さが求められます。

PE12号であれば耐久性が高く、深海特有の強い潮流にも負けにくいため、仕掛けを安定して操作できます。

巻き量は最低でも800m以上欲しいところですが、1000mあればラインブレイクや根掛かりにも十分対抗できます。

これからアコダイ釣りを始める方は「PE12号・1000m」を目安にラインを準備すると良いでしょう。

仕掛け

アコクダイ用仕掛け
鈎とハリス
アコウダイ釣りの鈎数は5〜8本程度が基本です。鈎はムツ19〜20号、またはホタ18号を使用し、エサをしっかり保持できるサイズを選びます。ハリスはフロロカーボン14号で70cm〜1mが目安で、魚の引きや仕掛け回収時の負荷に耐えられる強度が必要です。
幹糸と捨て糸
幹糸は22〜24号で1.4〜1.8mほど取り、仕掛け全体の強度を支えます。捨て糸は12号・1.5mほどで、根掛かり時にオモリだけ外れる設計にします。回収・再使用を前提に、必要以上に細くせず、扱いやすさと耐久性を重視します。
ヨリトリ器具
仕掛けの上端には、ヨリトリ器具を取り付けます。やや大型のものが扱いやすく、糸の撚れや絡まりを防ぎます。
オモリ
オモリは500〜800号(約1.8〜3kg)を使用し、海底まで仕掛けを沈める役割があります。根掛かりで失っても環境負荷の少ないものが推奨です。ただし、船宿によっては指定オモリを使用する場合があるため、必ず確認しましょう。

ポイント

仕掛けは深海釣り用に強度重視で作られ、回収・再使用を前提としています。ハリスや幹糸を必要以上に細くせず、捌きやすさと耐久性を兼ね備えることで、初心者でも安心してアコウダイ釣りに挑戦できます。

アコウダイの釣り方

仕掛けを準備する
まずは胴突き仕掛けを用意し、針にサバやカツオ、イカの切り身をつけます。また、タコベイトをつけるとアピール力がアップするので全ての針につけるようにしましょう。
仕掛けを投入する
船がポイントに到着し、船長の指示で仕掛けを投入します。ここで注意したいのはオモリが重たいため投げ込む際は体や服などに刺さらないようにしましょう。
糸フケを取る
仕掛けが底に着底したら、糸フケを取るために10〜20mほど巻き上げ着底させます。潮流が速く糸フケが多く出ている場合はこの動作を2〜3回繰り返し着底させます。
アタリを待つ
アコウダイは底にいるのでオモリを底につけアタリを待ちます。潮が速い場合は仕掛けが底から離れてしまうのでこまめな底取りが必要になります。
連掛けを狙う
アタリは「ゴンゴン」と明確に反応があります。アコウダイは集団でいる場合が多いので一度アタリがあればその周辺に群れでいる確率が高いです。糸を出して他の針に食いつくのを待ちます。
巻き上げ
深海の釣りなのでアタリがあったからといって勝手に巻き上げてはいけません。他のアングラーとお祭りになってしまうため船長の指示に従い巻き上げましょう。巻き上げ速度も重要で速くても遅くても絡まってしまう確率が上がるため他の方と合わせるようにしましょう。
取り込み
海面まで巻き上げたら、網やタモで魚を確実に取り込みます。小さい個体の場合はそのまま糸を持ち、抜き上げても問題ありません。注意したいのは、仕掛けの一番下にオモリがついているため、気を抜くと仕掛けが海に引き摺り込まれます。最後のオモリまでしっかり取り込みましょう。

注意1

深海釣りの回収でよくある「お祭り(他の方と絡まること)」。

回収するのに時間がかかるため目を離すアングラーも多いと思います。

しかし、巻き上げのパワーがとても強いため、「お祭り」を直している一方で、気づかずに巻いていると危険です。

指が切れたり、針が刺さったり、最悪の場合指の切断などが考えられます。

回収する際は十分に注意しましょう。

注意2

仕掛けの回収時に仕掛けを順番に引き上げ、磁石に貼り付けながら船にあげます。

とても重く失敗すると針が海に戻ってしますため注意が必要です。

グローブや手袋があれば回収しやすいので着用をおすすめします。

注意3

投入時にも注意が必要。

風の影響や船の揺れで道糸が絡まり、その状態でオモリを投げ込むと絡まって投入する事になります。

投入から回収まで30分以上もかかるので、せっかくの一投を無駄にしてしまいます。

投入する前に糸の絡まりをなくしてオモリを投入するようにしましょう。

注意4

投入時の針にも注意が必要です。

勢いよく投げ込まれたオモリを追って針も海に吸い込まれていきます。

大きな針を使っているので、万が一、体に刺されば釣りどころではありません。

針や糸には十分注意して投入しましょう。

アコウダイとメヌケの違い

アコウダイを釣っていると似ているけど少し違う魚が釣れます。

普通のアコウダイは水圧の影響で目が大きく飛び出す特徴があります。

しかし、釣り上げても目が飛び出ない魚が「メヌケ」です。

刺身で食べるには1週間ほど寝かした方が美味しく食べられます。

煮付けや塩焼き、鍋料理や刺身と一度食べると病みつきになる味です。

まとめ

アコウダイは水深200〜600mに生息する深海魚で、体は鮮やかな赤色をしており、釣り人に人気のターゲットです。

味は独特で人によって好みが分かれますが、煮付けや鍋で美味しくいただけます。

深海から姿を現す鮮紅色の魚体は感動的で、一度は挑戦したい釣りのひとつです。

ぜひ、アコクダイ釣りに挑戦してみてください。