「近くの川でシーバスを釣りたい!」
「小規模河川でのポイントはどこがいいのか?」
「使うタックルはどんなものがいいのか?」
そんな疑問を思ったことはないでしょうか?
本記事では、小規模河川で使える装備やタックル、狙うポイントなどを紹介しています。
ぜひ、参考にして小規模河川でのシーバス釣りに挑戦してみてください。
シーバスとは
シーバスは日本のルアーフィッシングで最も人気のあるターゲットの一つで、正式には「スズキ」と呼ばれます。
出世魚で、成長段階によってコッパ、フッコ、スズキと名前が変わり、最大で1mを超える個体も存在します。
都市部の河口や港湾、サーフ、磯など幅広い場所で狙えるのが特徴です。
特にナイトゲームでは常夜灯周りに集まるベイトを捕食する習性があります。
季節ごとにパターンが異なり、春はバチ抜け、夏は小型ベイト、秋は大型ベイト、冬はランカー狙いと戦略が変わります。
初心者から中級者、上級者まで長く楽しめる奥深いターゲットです。

小規模河川で必要な装備
小規模河川でシーバス釣りを楽しむためには、安全と快適さを兼ね備えた装備が必要です。
必須となるのは、落水時に命を守るライフジャケットや滑りにくいシューズといった安全装備。
さらにロッド・リール・ルアーを収納するバッグやケース、夜釣りに欠かせないヘッドライトも重要です。
状況に応じてウェーダーやランディングネットなどがあれば、釣行の幅が広がり対応力も高まります。

ウェーディングベスト
ウェーディングベストは、ライフジャケットの浮力機能 と 釣具収納のベスト機能 を兼ね備えた装備です。
安全性を確保しながら、ルアーケースや小物を手元に整理できるため効率的に釣りができます。
特徴とメリット
- 安全性
→ 落水時に体を浮かせる機能を備えたものが多く、命を守る装備。 - 収納力
→ フロントポケットにルアーケースやリーダー、プライヤーを収納可能。 - 機動性
→ 荷物をまとめて体に装着するため、両手が自由に使えて動きやすい。
ウェーディングベストの種類
ライフジャケット一体型
- フローティングベストとも呼ばれる。
- 初心者に最適、安全性と収納力を両立。
タックルベストタイプ
- 軽量で収納に特化。
- 別途ライフジャケットが必要な場合あり。
選び方のポイント
浮力体入り(フローティング機能付き)かどうか → 安全重視なら必須。
ポケットの配置とサイズ → ルアーケースが取り出しやすいモデルを選ぶ。
フィット感 → 長時間着用するため肩や腰に負担が少ないものが理想。
ウェダー
ウェーダーとは、水に立ち込んで釣りをする際に着用する防水ウェアです。
胸まで覆うタイプが一般的で、河口・干潟・浅瀬でシーバスを狙う「ウェーディングスタイル」に欠かせません。
水に濡れるのを防ぎ、長時間の釣行を快適にしてくれます。
ウェーダーの種類
ナイロン製
- 軽量で乾きやすく、価格も手頃。初心者向け。
- 真夏や短時間釣行におすすめ。
ネオプレーン製
- 厚手で保温性が高く、冬場に最適。
- その分重く、動きにくい点もある。
透湿素材(ゴアテックスなど)
- 蒸れにくく快適。中級者以上に人気。
- 価格は高めだが、長時間釣行や年間使用に適している。
ソール(靴底)の違い
- フェルトソール:濡れた石やコンクリートに強い。
- スパイクソール:磯やゴロタ場向け。滑りやすい岩場で安心。
- ラジアルソール:街中や港湾で歩きやすい。
使用時の注意点
- 安全第一:流れの強い場所では深追いしない。
- フィット感:サイズが大きすぎると動きにくく危険。
- 定期メンテナンス:乾燥と収納をしっかり行えば長持ち。
ランディングネット
釣り上げた魚を安全に取り込むための網のことです。
特にシーバスのように大型で暴れる魚を抜き上げるのは難しく、ロッド破損や魚のバラシを防ぐために必須の装備です。
シーバス釣りにタモが必要な理由
大型シーバス対応:70cm以上のランカーサイズはタモなしでは危険。
安全性:無理に引き抜くと竿が折れてしまうリスクがある。
魚へのダメージ軽減:ランディング時に優しく取り込める。
タモの種類と選び方
① 枠(フレーム)の大きさ
- 50〜60cm枠 が標準。
- 大型狙いなら70cm以上も検討。
② シャフト(柄)の長さ
- 50㎝:ウェーディング向け
- 3m前後:低い堤防や低い護岸向け
- 5〜6m:高い堤防や高い護岸向け
③ ネットの素材
- ラバーコーティングネット:魚に優しく、ルアーが絡みにくい。
- ナイロンネット:軽量だがルアーが絡みやすい。
フィッシュグリップ
釣り上げた魚の口を挟んで安全に保持するためのツールです。
シーバスの鋭いエラや暴れる動きから手を守り、針外しや写真撮影、リリースをスムーズに行えます。
フィッシュグリップの種類
- 金属製(ステンレス・アルミ)
- 耐久性抜群。大物シーバスや磯釣り向き。
- 重量があるが安定感あり。
- 樹脂製(プラスチック)
- 軽量で扱いやすく、ルアーが絡みにくい。
- 小〜中型シーバスに最適。
- 軽量機付きモデル
- 魚を掴んだまま重量を計測可能。釣果記録に便利。
小規模河川でシーバスを狙うためのタックル
小規模河川や運河は足場が低く、キャストの正確さやルアー操作のしやすさが求められるフィールドです。
そのため、軽量で取り回しやすいタックルが最適となります。
特に初心者にとっては、無理なくキャストでき、ルアーの動きも分かりやすいロッドとリールの組み合わせが大切です。
都市部でも身近に挑戦できる小規模河川・運河は、シーバス釣りの入門に最もおすすめのフィールドです。
ロッド
小規模河川や運河では、取り回しの良さと軽快な操作性が重要です。
ロッドの長さは 8.0〜8.6ft前後 が最も扱いやすく、狭いポイントでも正確にキャストできます。
硬さは ML(ミディアムライト)クラス が標準。
7〜20g程度のルアーを幅広く使用可能。シーバスのサイズが40〜60cmほどなら十分対応できます。
ドラグ調整をしっかり行えば70cmクラスも狙えます。
感度が良いロッドを選べば、流れの変化や小さなバイトも感じ取りやすく、初心者のステップアップにも最適です。
項目 | 推奨スペック | ポイント |
---|---|---|
長さ | 8.0〜8.6ft | 狭い場所でもキャストしやすく取り回しが良い |
硬さ(パワー) | ML(ミディアムライト) | 7〜20gのルアーに対応、操作性抜群 |
適合ルアー重量 | 5〜25g程度 | ミノー、シンペン、バイブレーションに幅広く対応 |
適合ライン | PE0.8〜1号 | 軽快さと強度のバランスが良い |
対象サイズ | 40〜70cm前後 | 中型シーバス中心、ランカーサイズも対応可能 |
特徴 | 軽量で感度が良く、初心者でも扱いやすい | 都市部の小規模河川・運河に最適 |
リール
小規模河川や運河では、軽量ルアーを扱いやすいスピニングリールが基本です。
サイズは2500〜3000番が標準で、ロッドとのバランスも取りやすくなります。
ノーマルギアでも十分対応できますが、手返しを重視するならハイギアを選ぶのも良いでしょう。
ラインキャパはPE1号を150mほど確保できれば安心して釣りが楽しめます。
中型から大型まで対応可能で、初心者の入門用として最適なリールといえます。
項目 | 推奨スペック | 説明 |
---|---|---|
タイプ | スピニングリール | 軽量ルアーを扱いやすく初心者向き |
サイズ | 2500〜3000番 | 小規模河川に最適、ロッドとの相性も良い |
ギア比 | ノーマル〜ハイギア | ハイギアはルアー回収や流れの釣りで有利 |
ドラグ力 | 4〜6kg程度 | 中型シーバスに十分対応可能 |
ラインキャパ | PE1号:150m前後 | 実用的でトラブルが少なく初心者に安心 |
糸
小規模河川や運河では、感度と飛距離のバランスに優れたPEラインがおすすめです。
太さは0.8〜1号が基準で、扱いやすさと強度を両立できます。
リーダーにはフロロカーボンの16〜20lbを組み合わせると安心です。
PEラインは水中での抵抗が少なく、ルアーの動きを自然に演出できます。
細すぎると根ズレに弱いため、無理をせず標準的な号数を選びましょう。
初心者でもトラブルが少なく、快適に釣りを楽しめます。
項目 | 推奨スペック | 説明 |
---|---|---|
種類 | PEライン+フロロリーダー | 感度・飛距離・強度のバランスが良い |
メインライン | PE0.8〜1号 | 扱いやすく初心者に最適 |
リーダー | フロロ16〜20lb | 根ズレ対策に有効で安心感あり |
長さ | 1.5〜2m | 違和感を与えず結束も安定 |
特徴 | 軽量ルアーでも飛距離が出やすく操作性に優れる |
タックルのまとめ
タックル | 推奨スペック | ポイント |
---|---|---|
ロッド | 長さ:8.0〜8.6ft 硬さ:MLクラスルアー 重量:5〜25g | 取り回しが良く、軽量ルアーも操作しやすい |
リール | スピニングリール 2500〜3000番 ギア比:ノーマル〜ハイギア ドラグ力:4〜6kg | 軽快で初心者向き、手返し重視ならハイギアも◎ |
ライン | メイン:PE0.8〜1号 リーダー:フロロ16〜20lb 長さ:1.5〜2m | 感度・飛距離・強度のバランスが良く、根ズレ対策も安心 |
おすすめのルアー
小規模河川や運河では、水深が浅く流れも複雑なため、ルアーの選び方が釣果を大きく左右します。
まず定番となるのが フローティングミノー で、表層〜中層を幅広く探れる万能ルアーです。
次に有効なのが シンキングペンシル で、流れに乗せて自然にドリフトさせるとバイトを誘発できます。
また、バイブレーションは広範囲を効率よく探れるため、魚の居場所を見つけやすいルアーです。
初心者はミノーからスタートし、状況に応じてシンペンやバイブを組み合わせることで、釣果アップにつながります。
ルアー種類 | サイズ | 特徴 | 使用シーン |
---|---|---|---|
フローティングミノー | 7〜9cm | 表層〜中層を誘える | 常夜灯周りや浅場の流れ込み |
シンキングペンシル | 7〜10cm | 自然な動きで表層〜ボトムまで誘える | 流れが効いたポイントや橋脚周り |
バイブレーション | 10〜12g | 広範囲を素早くサーチできる | 広い運河や魚の居場所探し |
トップウォーター(ペンシル・ポッパー) | 7〜9cm | 水面を意識している時に有効 | 夏場やベイトが表層に多い時期 |

テクニカルな釣り方
単なる「投げて巻く」だけでなく、流れやルアーの特性を活かすことで釣果が大きく変わります。
ドリフト釣法
流れにルアーを乗せ、ラインテンションを調整しながら自然に流す方法です。シンキングペンシルやミノーで行うと効果的で、シーバスが違和感なく口を使ってくれます。
明暗撃ち
常夜灯周りでは、光と影の境目にベイトが溜まりやすくシーバスも待ち構えています。ルアーを境目に沿って通すとヒット率が高まります。
レンジ攻略
魚が反応する層を探すことが重要です。ミノーで表層を探り、反応がなければシンペンやバイブで中層〜ボトムをチェックしましょう。
ストラクチャー狙い
橋脚・護岸の際・係留船の周りなど、障害物の陰に潜むシーバスをピンポイントで攻めます。正確なキャストとルアーコントロールが鍵になります。
シチュエーション別の攻め方
ナイトゲーム(常夜灯周り)
夜の常夜灯はベイトが集まりやすく、シーバスの定番ポイントです。
光と影の境目をフローティングミノーやシンペンで流すと効果的。
レンジを意識して表層から中層まで丁寧に探りましょう。
デイゲーム(明るい時間帯)
日中はプレッシャーが高く、シーバスが深場やストラクチャーに着きやすい傾向があります。
バイブレーションやジグを使い、ボトムを意識して探るのが有効です。
速めのリトリーブでリアクションバイトを狙いましょう。
雨後・増水時
濁りが入るとシーバスの警戒心が薄れ、積極的に捕食します。
波動の強いミノーやバイブを選び、流れ込みや合流点を重点的に攻めるとチャンス大です。
潮の動き(上げ・下げ)
潮が動くタイミングはベイトが流れやすく、シーバスが活性化します。
上げ潮では河川の上流側、下げ潮では河口付近を意識して立ち位置を変えると効率的に狙えます。
シーバスを狙うポイント
ポイント | 特徴 | 攻め方 | おすすめルアー |
---|---|---|---|
橋脚周り | 流れがぶつかりベイトが溜まりやすい | 橋脚の影やヨレを丁寧に通す | フローティングミノー、シンキングペンシル |
川の合流地点 | 流速差が生まれ、捕食しやすい場所 | 流れの境目をゆっくり通す | シンキングペンシル、バイブレーション |
明暗の場所 | 常夜灯など光と影の境目にシーバスが待機 | 光と影のラインをなぞるように通す | フローティングミノー |
駆け上がり | ボトムの変化にシーバスがつきやすい | 着底からのリフト&フォール | バイブレーション |
流れがある場所 | 流心やヨレにベイトが集まる | 流れに乗せて自然に巻く | シンキングペンシル、ミノー |
まとめ
小規模河川や運河に生息するシーバスは、身近なフィールドで狙える人気のターゲットです。
昼夜問わず活発に動き回り、常夜灯周りや流れのヨレなど多彩なポイントで出会うことができます。
力強い引きと豪快なエラ洗いは迫力満点で、釣り人を魅了します。
ルアーに食いついた瞬間の衝撃は、何度味わっても忘れられません。
街中の川で気軽に楽しめる一方で奥深さもあり、初心者からベテランまで挑戦したい釣りのひとつです。
ぜひ、小規模河川でシーバス釣りに挑戦してみてください。